上々、花日和


「えっ、そうなの?それで…今はどう?」

「このビーチがすごく素敵でビックリしました。ワイキキの方は賑やかでいいんですけど、私はこっちの方がずっと落ち着きます」

「オアフはどうしても拠点になる島だからね。まあ、そのおかげで私はご飯が食べていけるんだけどね。休日はやっぱり中心部は避けてる」

「そういうものですかね。そっか…私も普段は東京で働いているけど、息抜きの休日は自然の中のほうがいいです」

ボソッと言い放った私の言葉に瑞紀さんは、

「だよねー!隆介くんの彼女って言うから、ブランド好きなコかと思ってたけど安心したわ」

声を大きくして言った。

「え、永富さんの彼女ってそういうイメージなんですか?」

「んー、なんとなくそういうコが今まで集まってくる感じがしてたから」

私は"そういう系"じゃないけど、そんなふうに言われると永富さんは私みたいな女でいいのだろうか、と思ってきた。

「ハイ、片付け終了!ハナちゃん、大丈夫よ。あくまで私のイメージだから。ふふふ」

「あ、はい…」

サバサバしてるなあ。陽気でキラキラしてる。この気候のおかげ?

「片付け終わったよー!帰るよー!」

瑞希さんがベランダに向かう。

「じゃあ、またねー!」

「おう、気をつけて。また連絡するよ」

みんなが帰ってしまって、この家には私と永富さんだけになる。
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