上々、花日和
その夜、エワビーチに戻った私達はお酒を飲みながらベランダでずっと話をした。
「あ、月だ」
「ほんとだ」
月明かりがキラキラ海に映る。
「ここは、私をどうにでもさせちゃう所だ」
「…そうかもね…そうだったら俺は嬉しい」
「うん…あー酔っちゃったかなー私」
「ハナちゃん…」
「…ん…」
永富さんの顔が私に近づいて、優しいキス。
「やっぱり、俺はハナちゃんのことちゃんと見極めたい」
トクンと胸が鳴る。言葉には出せなくて、私はコクリ小さく頷く。
海に映る月のキラキラ、踊るブルーのカーテン、波の音…私と永富さんの影は甘く重なった。