上々、花日和
翌日、火曜日の朝は月曜日と錯覚しているオフィス街。月曜日に祝日が多くなってからいつもこんな感覚になる。
「あっつー」
湿気を多く含んだ空気が不快を高める。
夢のような楽園からビルの森に戻り、相変わらずの仕事をこなす。
「ハナ、日焼けした?」
同僚の藤本真帆が声を掛けてきた。
「んーやっぱり焼けちゃったね」
「いいなぁハワイ。私も行きたい」
「すごく良かったよ。日本人が好む理由がわかった気がする」
「いいなぁいいなぁ」
「あとでお土産渡すからね」
「きゃーっ!ありがとう!」
子供みたいにはしゃぐ真帆。彼女も甘々女子である。
佑香同様に甘くても媚びない感じで私が好きで憧れる女性だ。