SS男子の落とし方
「ねぇ、どうして知ってるの?」


駅に着いてから家への帰り道、咲也君を問い詰め続けた。


「だから知らねぇって。」


「本当は?」


「...何も知らねぇ。」


絶対、嘘だ。

変な間があったし。


ジーっと咲也君を見ていると、
観念したのか口を開いてくれた。


「会ったんだよ、瀬戸に。」


「え?いつ??」


「待ち合わせ場所に行く前。」


立ち止まって咲也君がガードレールにもたれた。


「やれお前が誕生日だの、
プレゼントあげろだの...
確かに言ってた。

だがな...」


咲也君が真っ直ぐに私を見る。
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