SS男子の落とし方
まだ、気付きたくない。

認めたくない。

だから、海のせいにしよう。


きっと海のイタズラ。

明日になったら大丈夫。



「芽依、着いたぞ。」


我に返ると家に着いていた。



「はい、どーぞ。」


私の荷物を咲也君から受け取る。


重い...

水分を吸っているのもあって、
荷物は思ってた以上に重かった。



SS王子の不器用な優しさに気づいた時点で、私の負けな気がする。


「じゃあな。」


去って行く背中を消えるまで見ていた。



"好き"


一瞬だけ浮かんだ感情。


本物か偽物か。


17歳になったばかりの私には
ほんの少し、難しい問題ー
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