SS男子の落とし方

「椎谷君??」


不思議そうに彼を見た。


絆創膏くれるのかと思った。



「...やっぱり、菅原さんだったんだ。
俺らを覗いてたの。」


んん?

覗いてた?



「昼休み、保健室で覗いてたでしょ?」


その言葉で昼間の悪夢が蘇る。


「もっと...サクヤぁ...」


サクヤ、咲也と脳内で漢字変換された。


彼の名前は椎谷...咲也。


椎谷さんとこの咲也君だったのね。



「あはは!
何のことかな?」


困った私はとぼけてみた。


「ふふふっ。
菅原さん、落ちた時にでも頭を打ったのかな?」


棘のある言葉だ。


あぁ...

昨日せっちゃんから聞いた噂話が全部デマだったら良いのに。

と言うより、デマであってくれ!
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