SS男子の落とし方
「本当にありがとうございました。」


マリアさんに「お礼がしたい。」と言われて、2人で近くの喫茶店に来ていた。


「いえいえ、そんな...」


お互い無言のまま、紅茶を飲んでいた。

き、気まずい...


「えっと...芽依さんでしたっけ?」

先に沈黙を破ったのはマリアさんだった。


「あ、はい。
同い年ですし、芽依で良いですよ。」


「じゃあ...芽依ちゃん。
あ。私もマリアで大丈夫です。
それに敬語とかも抜きで。」

にっこりと微笑む彼女は、私でも心を奪われるくらい綺麗だった。


「マリアちゃんは、咲也君の幼馴染なんだよね?」


咲也君以外に共通の話題が見つからない。


「うん。
こっちに引越して来てからね。」
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