SS男子の落とし方
「一度だけって決めてるのに、俺に彼女がいないからってアピールとかがウザくてウザくて。」
モテるってのもどうやら大変みたいだ。
「で、彼女を作れば椎谷君は快適に過ごせると?」
「そういうこと。
だんだん賢くなってきたね。」
私の頭を撫でる椎谷君。
「犬みたいに扱わないで下さい。」
「犬??犬も良いねぇ。」
クスっと椎谷君が笑う。
「でも、彼女役は私じゃなくても...」
そんなの私に務まるわけがない。
「菅原さん、何言ってるの?」
少し茶色がかった瞳が私を捕まえる。
「菅原さんに拒否権はないよ。」