SS男子の落とし方
「あ、そうだ。
イケメン家庭教師って言うのは、僕のことだから。」


あぁ、やっぱり。

咲也君が家庭教師なんて面倒なことするはずないし。


それにしても、やっぱり自分のことをイケメンって言える人ってなかなかいない。

それってどうなの?

確かにイケメンではあるんだけど。



『あの人、自分で自分を台無しにしてるよね。』

せっちゃんの厳しい一言を思い出してしまった。


「は?家庭教師って?」

本をパタンと閉じて、咲也君が晋也さんを睨んだ。


「課題が進まない芽依ちゃんの為に、僕が勉強を教えてあげるんだ。
何なら、サッくんがイケメン家庭教師する?」


「めんどくせー。」


それだけ言って、咲也君はソファーに寝転んでしまった。

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