SS男子の落とし方
「どう?
美味いだろ?」


「咲也君が作ったんじゃないでしょ!?」


告白を邪魔したせいか、芽依が少し膨れっ面で言った。


まぁ、こう何度も邪魔されたら怒るか。


「でも、何度も言われっぱなしも癪なんだよなぁ。」


「何のこと?」

芽依が不思議そうに俺を見つめる。


「待って。落ちるから。」

そう言って芽依にキスをした。


「甘っ。
チョコ食べた後すぐってのも案外良いね。」


真っ赤になって固まった芽依。


「あーあ。
ほら、動くからチョコ落ちた。」


芽依の手から落ちた食べ掛けのトリュフを拾って食べると、やっと芽依が口を開いた。
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