SS男子の落とし方
「変態。
セクハラ。」

突然のキスに動揺しながら、何とか言ったものの

「そりゃどうも。
でも、変態はお互い様だろ?」

ヘラヘラと言い返されてしまった。


「偽彼女にしないでよ...」

と、無意識に呟くと

「本物だったらして良いの?」

意地悪な言葉が返ってきた。

そんなこと言って、本物にしてくれる気ないじゃん。


「本物になったら...キスだけじゃ済まないけど?」

真剣な顔の咲也君はやけに色っぽくて、胸がキュンとなった。


「なんてな。
トリュフ、ありがとう。」


一瞬にしてクシャッと笑うと、咲也君は紅茶を淹れ直してくれた。
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