SS男子の落とし方
次の日の放課後、私の課題が中々終わらなかったせいで、気がつけば教室に咲也君と二人きりだった。

告白させる、か。


黒板の前に立ってチョークを持つ。

「ねぇ咲也君。」

咲也君が顔を上げたのを確認して、『128√e980』と黒板に書いた。


「で?」

机に頬杖をつきながら、咲也君が促す。


「上半分を消すと『I LOVE YOU』になるんだって!」


黒板消しで消して、咲也君を見た。

「芽依、すっごいドヤ顔。
どうせ、ネットか何かで見たんだろ?」


「私もそんな風に告白されたいなーと...」


少しだけ、咲也君の目が大きくなった。
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