SS男子の落とし方
チャイムが鳴り終わっても、私達はしばらくその場にいた。


『また騙された?
キスなんかする訳ないでしょ?』

そんな言葉が来ると思ったのに、咲也君は手の甲で口を隠したままで何も言わなかった。

どうしちゃったんだろう?

こないだもこんなことあったよね。


「えーっと....
あ!ごみを捨ててくれた人がイケメンだったらどうしよう!!」


な、何か気まずい!

話題を戻すしか思いつかなかった。


「芽衣のことだから、そんなことされてイケメンって知ったら好きになってただろ?」


意地悪な笑みを浮かべるSS王子。

いつもの咲也君に戻ったみたい。
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