SS男子の落とし方
「確かに椎谷君、ヤバイかも...」


帰り道、せっちゃんにさっきの事を話した。



「それは怖いね。
女の子にそれは無いわ。」


それから、せっちゃんに椎谷君の噂話を聞いていると、


「あ、噂をすれば。」


私達の前に椎谷君と男子生徒が歩いていた。



「おい椎谷ー。
お願いだからノート貸してくれよー。」


「嫌だ。」


「何でだよ。」


「え?
そしたら、佐々木君が困るかなーって。」


「分かってるなら貸してくれよ。」


「嫌だよ。
俺、人が困ってるところ見るの好きだし。」


それだけ言って「じゃあな」と我が道を歩む椎谷君。


無駄に爽やか過ぎる笑顔が怖い。
< 7 / 379 >

この作品をシェア

pagetop