SS男子の落とし方
「今日も休んだら、誰かさんがお見舞いに来てくれるかなって。
ね?芽依ちゃん??」


私の肩に手を回す。



「あの...近いです。」



「俺と芽依の仲だろ?」



咲也君を睨もうと彼を見たが、思った以上に顔が近くてたじろぐ。



「芽依、顔が真っ赤。」


彼の口元が緩む。


「俺の風邪でもうつったか?」


スッと咲也君の細くて長い指が、
私の頬をなぞっていく。



「だ、大丈夫!!」


咲也君の胸を押して距離を作った。


どうしよ...


すっごく心臓が煩い。
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