SS男子の落とし方
「ごめん、せっちゃん。
自分でも分からないの...」


せっちゃんは頷いて、私にハンカチを渡してくれた。



「私...偽彼女だから...
関係ないのに、嫌なの。」


「うん。」


「どうしよう...」


「うん。」


「ほんとに...どうしよう...」


「うん。大丈夫だよ。
その気持ちは芽依にしか分からないことだから、落ち着いて考えよう?」



せっちゃんは答えをくれなかったけれど、側にいて私がその答えを導く手がかりをくれた。

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