SS男子の落とし方
その日に帰り道、約束通り咲也君と並んで帰った。


いつもと違って静か。


それはきっと私のせい。


いつも何を話してたっけ。


「なぁ芽衣。」


「はい。」


「全然しゃべんねぇな。」


「うん。」


沈黙が続く。


「何か喋れって!
さっきから『はい』とか『うん』ばっかじゃねぇか。」


痺れを切らした咲也君が私に怒る。


「だって...
何を話したら良いのか全然分かんない。」
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