嘘と微熱と甘い罠
「…ちょ…ッ…ん、ぁ…ッ」
「ずいぶんいい反応すんな」
「あ、やっ…やめ…っ…」
「腰、動いてる。気持ちいい?」
相良から与えられる甘い刺激は期待通り…なんて生易しいものじゃなかった。
期待と想像を遥かに上回る…快楽。
それだけしか感じられなくて、それだけしか考えられなくて。
だけど高みまでは連れていってもらえない。
「んッ…やぁ…ッ…も、イッ…」
「まだダメ。イカせない」
「なん、で…ッ…」
「もっと俺のこと欲しがって?俺が欲しい、って…もっと、啼いて…?」
途切れることのないさざ波のように動く相良の指は。
優しくて、だけど時おり波を立てるように激しくて。
そんな動きに、私は身体の奥の奥からゾクゾクして、ドキドキして。
前も後ろも右も左もわからなくなるくらい溺れていた。