嘘と微熱と甘い罠
女友達と彼女
相良の提案で、笠原さんと飲みに行く…いや。
飲みながら仕事の話をすることになった。
が、しかし。
そこは相良と私。
大人しく話が始まるわけがない。
「相良が始めたんじゃん」
「いや、お前だろ?」
「違うよ、相良だって!!」
「はっ!?俺じゃねぇよ」
「…お前ら、ホントに仲良いな」
隣に座っている笠原さんが。
ああだこうだとギャーギャーギャーギャー。
騒いでる私と相良に視線をやりながら。
呆れたようにジョッキに残っていたビールを飲み干した。
「…はい?」
仲良い?
誰と誰が?
私は笠原さんの言葉にパチパチっと2、3回瞬きをすると。
頭の上に疑問符を浮かべながら首を傾げた。