嘘と微熱と甘い罠
「やッ…あん…ッ!!」
さっきまでのはなんだったんだろう。
薄明かりの中。
服は中途半端にひっかかったまま。
ベッドの上で乱される私。
私の身体を這い回る相良の指も唇も。
さっきまでとはまるで別物。
寄せては返す波のように。
甘い疼きともどかしさを交互に連れてくる。
「…エロい顔してんな」
「や、だって…ッ…」
「すげぇ興奮すんだけど」
「うぅ…」
相良の指が動きを速める。
そして。
耳元で囁かれた掠れた相良の甘い声。
「んッ…やぁッ…ダメ…ッ!!」
「我慢すんな、イケよ…?」
「んあぁッ…!!」
何も考えられない。
何も思えない。
わかるのは相良に与えられた甘い刺激で達したことだけだった。