先生、教えて。
堪えていた涙が、手紙にいくつもおちてしまった。
「…もっとちゃんと書きなさいよ」
バカ。
先生は教師のくせに…
教師だったくせに、文章能力がない。
字も下手だし
人の気持ちなんて何にも考えない。
「今度はあたしが、」
今度はあたしが教えてあげる。
そっと呟く。
子どもで無茶ばかりする先生に、
大人になることを
上手に生きる方法を
そして、あたしが先生を世界の誰よりも愛していることを
全校生徒の前であたしを選んでくれた先生に、教えてあげる。
だから早く帰ってきてよ。