先生、教えて。





三佳子は、思わず千葉から視線を逸らした。




そんなことを言われたのは初めてだった。

他の誰かじゃなく、自分を求めるなんて…



元旦那は、忙しさのあまり三佳子をしょっちゅう放り出していた。



校長は、三佳子のことをただの遊びとして好き放題振り回した。



八代は、一生徒に心底惚れ込み

こちらなど見向きもしなかった。








誰も自分のことなんて必要としてない


そう思っていた。






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