先生、教えて。



次の瞬間、俺は二菜を抱きしめた。



力を入れすぎたらしく、胸の中で

「痛い…」

と小さな抗議が聞こえ、少し緩めながら言う。




「すげぇ嬉しい!ありがと。

俺が全うできなかった分まで頑張ってほしい。
二菜ならできる」



身体を離して頭を撫でると、二菜は

押し倒したくなるくらい一点の曇りもない笑顔で頷いた。


うん。

実際その後押し倒したんだけどね。








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