生きたくなんてなかった
言葉を切って、うずくまっている要人の前に腰をおろす。
「なんで頼らないんだ?
俺じゃ頼りにならないのか?」
なんだこれ…
自分で言ったことなのに、結構きついぞ…
「俺はっ!」
うずくまっていた要人が急に顔をあげ、言葉を返そうとした
だけど、それはできなかった。
俺が泣いてることに気づいたから…
「恭乎?
お前、泣いてる……」
正直言われるまで泣いてることに気が付かなかった。
だけど、ずっと心の何処かが痛かった。
「ごめんな…
別にお前が頼りなかった訳じゃないんだよ。
ただ、話してたら逃げてしまいそうで怖かった」
いつのまにか要人まで泣き始めていた
「この病気とはこれからもずっと付き合っていかなきゃいけないから、逃げたらダメだって思ってたのに、気づいたらあんなことをしていた…」