生きたくなんてなかった
柚が死んで1ヶ月ぐらいたった。
その日、俺は死のうとした…
薬がないと生きられない所まで衰弱していた俺は、腕につけられていた点滴を抜いたんだ。
真っ暗な世界に落ちていく感覚に襲われ
あの事故にあった時の記憶が、走馬灯のようにかけめぐる。
眩しいぐらいの光と
母さんや父さんの叫び声
ガシャン
とか
バンッ
とか
言い様のない音が響く中で
「恭乎、生きろ」
父さんがそう言っていた。