生きたくなんてなかった
学校の奴らのほんとんどが要人の病気のこと、家の事情、その全てを知っている。
別に話す必要はないのだが、あいつは初日に説明したらしい。
その時はまだ入院していたから、噂と奏から聞いただけでその場にいた訳ではない。
1人飛び込んで、いきなりそんな話をして、次の日にはクラスに打ち解けた
この事を聞いたとき、ますます要人を眩しく思った瞬間だった。
きゃーー
考え事をしながら高校に足を踏み入れると、黄色い声が大きくなった。
中には告白してる子すらいる…
どこのアイドルだよ・・・
呆れながら、二人を置いて教室に向かった。