生きたくなんてなかった
この頃の俺は
バイト
高校の勉強
紀本のお見舞い
そんなものを並べて、忙しいからと考えるのを放棄していた。
でも、このままではいけないことも分かっていたんだ。
俺が何となく過ごした一日は
紀本がすごく生きたい一日だから。
それに入院中に何人かの患者さんが亡くなった。
その人たちの生きたかった一日でもある。
そのこともちゃんと分かってる。
紀本への想い
自分の中にある、渦巻いた想い
この二つの想いをいつか…