[短編]美容師だって恋をする
新宿の

とある路地裏の地下

こんなところに店出すかよ。

おやじから譲りうけた美容室

もともと、表参道や渋谷で下積みしてて

美容師になったのも動機は単純で

「ただ、モテたかったから」

なのに・・・現実の今はどうよ?

彼女は6年間も一緒に働いてくれてて

僕たちは、まるで夫婦のように仲良く

楽しくて、楽しくて

でも・・・

いつの頃からか

この感じが新鮮でなくなってきて

彼女のほうからイラついてきてた。

女の子ってダメって思うと

もうダメなんだ・・・

鈍感な僕はそれにも気づかず・・・

変わらなかったんだ。



変わらない男


それほどつまんないものはないのか?

気が付いた時は

彼女は自分にふり向いてはくれなくなった。

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