[短編]美容師だって恋をする
ただ・・・泣きたい・・・
ショーの当日は実に華やかだった。

僕は立花さんの紹介もあってすんなり関係者passをもらえた。

なぜか、マミは僕の事を隠したがる。

知っていたのは立花さんだけ。

見たことのないモデルの世界。

僕はすっかり自分が美容師なことを忘れていた。

「堂々としてなよ。」立花さんのアドバイス。

「マミちゃん。待ってるし。」

そうだった。

マミのヘアを任されていた。

しばらくマミには会っていない。

久々だった。

ドアの向こうにマミがいる。

僕はドキドキが止まらなかった。

「マミ」

僕は鏡の前に向かうと

マミと



隣には・・・・


「沢田さんです。」

マミは、るみに僕を紹介した。



るみを初めて見た僕。

マミとはタイプは違ったが、とても可愛い。

「初めまして」るみはニコっと笑う。


マミはそのあと、あまり言葉を発しない。

なんとも言えない沈黙。

僕はこのただならぬ空気に何かを感じずにはいられなかった。





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