お前は僕の所有物…【BL】
何故だか悲しそうな顔をしている
守琉を見て、
俺も切なそうな顔した…

「ずっと忘れてたもんな…ごめんね」

そう言うと、守琉がベッドを殴った。

「どうしてだよ!!!
どうしてお兄ちゃんは
千佳花さんを思い出さないで、
血が繋がってない
俺を思い出したんだよ!」

俺はびっくりして、守琉を見た。
佐賀さんもびっくりして守琉を見た。

「なんで…俺を思い出したの…
薫の一番は…千佳花さんなんじゃないの…
どうして一番に俺を思い出したの…」

涙を流す守琉の肩を
俺が抱き締めるより前に…
佐賀さんが頭を撫でて

「いいんだよ…」っと言った。

その顔も切なそうで、
皆悲しそうで…

守琉しか思い出せないこの頭を
俺は起き上がって、膝を曲げぶつけた。

「薫!?なにしてっ…」

「思い出したいよ…どうして佐賀さんが
切なそうな顔をするのか、
俺といて悲しそうな顔をするのか、
全部が知りたいよ、
どうして俺は佐賀さんにキスをしたのか
俺は佐賀さんの何なのか知りたいよ

でも…なに一つ思い出せなくて辛いよ…」

そこまで言うと、
俺は、はぁ…と息をして、
膝に頭を預けた。
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