お前は僕の所有物…【BL】

「よくノコノコ、
千佳花の前に出れたな…」

「へ？」
「ここの【芸能人】事務所…
確かに誰でも雇っちゃうけど…
よくお前入ったな…」
「えっと…」
「高木 利明、千佳花の幼馴染
お前とは顔馴染みだ…」
「高木…先輩…」

なんで…
この人も千佳花(ここ)の事務所に？

「おいおい、いきなり喧嘩になるなよ…」

そこに千佳花が、止めに入ってくれて
俺は半分こんがらがったまま、
その日は、企画書類を作る為
パソコンに向かって書類を作った…

イマイチ突っかかるのが、
高木さんの俺に対しての接し方…

『よくノコノコ、
千佳花の前に出れたな…』

どういう事だ…？

「お前は僕の所有物…」
「うわっ！びっくりした！！！！」
「そのドラマ、
天才作家が書いた携帯小説が
ドラマ化した奴なんだよ…」
「へぇ…そうなんですか…」
「まぁ、俺だけど」

えっ…

「遊びで小説書いて、投稿して見たら
それがまず文庫化しちゃって、
一応小説家と事務所の掛け持ちとか
無理だし、でもドラマ化しちゃったね
どうしようね」

あははは！と笑う千佳花に
俺は少しだけ…少しだけ…
聞きたい事があった…

「もしかして…これって…」
「ああ、深夜2時からやる
アダルトドラマだよ」
「そういうこと聞いてるんじゃないです！その…B………」
「なに？」
「…BLなんですか？」

すると千佳花はニヤリと笑って

「そうだったら？」と笑った。