お前は僕の所有物…【BL】
千佳花sideー

あーイライラする…
薫にじゃなくて、弟に!

可愛い可愛い僕の薫…
僕以外眼中に入れられないようにしたい…

「千佳花?」
「ん?」
「お願い…」

薫は、相変わらず無表情…
お願いされても本気なのか分からない…

「わかったよ…僕の負けだ…」
「ありがとう…」


でも、すり寄ってくるなら…
本気でそう思ってるんだろうね…

「明日は学校行けそう?」
「うん…でも、守琉と行く…ごめん…」

守琉…




お前…邪魔だ…

僕と薫の間にあるハートを
他のカップルよりも
真っ先に壊そうとする悪魔みたいだ…

「別に…いいよ…その代わり
昼飯と休み時間は会いに行く…」
「ん…待ってる…」

可愛いな…薫は可愛い…

「早く笑顔取り戻さなきゃな…」
「ん…」

そう言うと
薫は前に倒れた。

熱かと思いきや、思いっきり寝てやがる…

「薫…今日は寄り添って寝ようね…」

寝息を立てる薫の額に軽くキスをすると
薫は、ん…と返事をしたかのように
僕に抱きついてきた。
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