お前は僕の所有物…【BL】
俺は…何の為に生まれてきたんだ…

「おい!薫!」

千佳花がくると同時に父さんは去った。
きっとわかったんだろう…
千佳花があの時の子供だって事を…

「千佳花…」
「どうした?お前変だぞ…?」
「俺…何の為に生まれてきたんだ…」
「なっ…」

理由が欲しい…
生まれてきてくれてありがとうって
そう言われたい…

何の為に生まれてきたんだよ…
今日は高校生活始めてで凄く楽しい気分だったのに…
なんで…こう容易くぶち壊れるんだ…

「父さんに会った…」
「なんか言われたのか…」
「お前の父親を殺したって言われた…」
「酷いな…」
「最後だからって…伝えに来たらしい…」

千佳花と俺は、職員室の前で別れた。
後でたっぷり聞いてやるからと抱きしめられた。

でも、なんだか力が入らない…

嬉しいとも、悲しいとも
感じなくなっている…

ああ…あの時と同じだ…

もうこれで泣く事もない…
びっくりする顔も出来ない…
折角表情が生まれてきてたのに

全部壊れてしまった…
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