お前は僕の所有物…【BL】
「遅いぞ」
「千佳花っ!千佳花!!!」
「よしよし」

安心したよ…
俺…千佳花に会えて本当に良かった…

「薫…?」
「…」
「薫!!!」
「如何なさいました?」
「息をしてない…」



千佳花sideー

「薫…?」

わからないけど急に薫が重くなった…
抱きついてきたのはいいけど
抱きついてきた腕もぶらんっと垂れて

僕は嫌な予感しかしなかった。

「田中!水野の病院だ!
水野 結季が経営してる病院にいけ!!」
「かしこまりました」

水野 結季…
確か凄腕なんだよ…テレビで見たし…

大人なのに少しガキっぽいけどな…


それでも、薫が助かるならそれでいい…

薫の口から赤黒い液体が少し見えた。
口の中血だらけだろうな…

それなのに、走って来やがって…

「千佳花様…私の不覚でした…」
「いい…田中の所為じゃない…」

僕は薫をギュッと抱きしめた。
意識もなく…ただただ、
目を瞑っている薫を……
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