お前は僕の所有物…【BL】
ここどこだろう…

気を失ったまでは覚えてるんだけど…
そこから思い出せない…

『薫!帰って来い!』

千佳花だ…
千佳花がいる。

千佳花の声がする。

「もう…うっく!やだ…よ!」
「?」
「イジメに遭うのもっ!暴行されるのもっやだよぉ…!!」


弱い自分…
小さい頃のいつも泣いていた俺がいる。

ここは俺の心の中かな…
だとしたら、君も俺なんだね…

『薫!帰って来い!!!!!』

行かなくちゃ…心配してるから…

「やだ…!やだよ…っ
痛いのやだよっ!」
「俺はずっと、そうやって泣いていれば
周りが気づいてくれるだろうと信じてた」

でも周りは面白がって、
もっと酷いことをするだけだった。

「千佳花のところに行こう?」
「やだっ!!!」
「千佳花が守ってくれる…
君は俺が守ってあげる。
弱い俺も今の俺も全部俺だから…」

「起きないで…起きたくない…」
「起きなくちゃいけないんだ…」
「どうしても…?」
「千佳花が守ってくれるから、大丈夫だよ」
「うん……約束ね…」


千佳花…守琉…



「千佳花…?」
「薫!」

抱きしめられる感覚…懐かしい…
ここは病院か…
水野先生と…あと…あそこに居るのは
守琉かな…

こっそり見てる…可愛いな…
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