お前は僕の所有物…【BL】
「ん…ごめん…寝てた…」
「気にしなくていいよ…」
「どうしたの?機嫌悪い?」
「うん…少しね…」

俺なんかしたかな…
大山さん?なんでこんな所に?

「ホテル行くぞ…」
「…ほ…て…る…?」
「うん、兄が来たからな…」
「お兄さん?」
「うん…」

千佳花の顔が一瞬曇った…
どうして…?お兄さんなのに…

「守琉は!?守琉置いていけない!!」
「守琉は、薫の伯父さんの家に行ったよ」

えっ…?

「薫が拉致られた時にね」

『お兄ちゃんには…
内緒にしといて下さい…』

「だって、
伯父さんの家からは学校も遠いし…」

「だから、学校も向こうだよ…
守琉の事は…黙っててごめん…
だけどお前まで消えるのは許さない…」

千佳花…
俺の事考えてきっと守琉の事
止めてくれたんだろうな…

「守琉に…
週一でなら会いに行ってもいいから
僕の側にいて…」

ギュウ…

「側にいるよ…ずっと側にいる…」
「薫…」
「なに?」
「苦しい…」
「あっ!ごめん…」

俺は、千佳花の背中の温もりに少し
ホッとした。
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