お前は僕の所有物…【BL】
『兄さん』
『なに?』
『母さんと行くの?』
『行くよ…だって…会社継ぐの面倒いし』
『じゃあ、僕も連れていってよ!』
『ダメ、お前はここで俺の代わりに
会長を継ぐんだから!』


代わり…

僕は兄さんの代わり…

違う…

僕は代わりじゃない!!!

「違うっ!!!!」
「千佳花?」
「ハァハァ…薫…」
「大丈夫?魘されてたけど…」
「大丈…夫…」
「明日は土日だから帰ったら
ゆっくり休みなよ…
俺は違う部屋にいるから」


薫とホテルに来た。
それで少し食事して結局帰ることにした。

リムジンがホテルに着いて
家に帰ってきて
僕は薫を抱きしめて眠った…


それで嫌な夢を見た。
昔の幼い夢…

まだ…兄さんが好きだった頃の夢…

「ああ…
でも兄さんには気をつけてくれ…」
「うん…わかった…」

薫はそういうと部屋を出て行った。
でも心配だ…

やっぱり一人にするのは危険か…

「田中…田中セバスチャン!」
「はい…なんでしょう?」
「薫に大山渡してきて」
「はい…かしこまりました…」

ちょい待てなんで、
大山って名前なんだ…
薫…ネーミングセンスない…?


普通はさ…
愛しい人の名前付けるもんじゃない?

「渡してまいりました」
「ありがとう…あと薫の側にいて…」
「かしこまりました…」
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