私たち ~2人の関係~
顔を赤くして私から目を反らすソウちゃんの姿に思わず吹き出してしまった


『笑ってんじゃねぇよ』


『だって…ソウちゃん顔赤い』


『もう一回名前呼んで』


変なソウちゃん


そう思いながら名前を呼ぶと


ソウちゃんに優しく抱きしめられた


『ソウちゃん?』


『もうそうやって呼んでくれないと思ってた』


私がソウちゃんの名前を呼ばなくなったのは


あの日のソウちゃんの言葉のせい


“その呼び方もさ”


ソウちゃんにそう言われて拒否されるのが怖かった


私だけのソウちゃんじゃなくなるのが嫌だった


だからソウちゃんの言葉を最後まで聞かずに私はソウちゃんから離れた





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