日々共に一緒に笑おう
ひとまずは、姿の消えた廊下だ、と。
友典はゆっくりと歩く。
多分、あまり遠くには行っていないはず。
もしかしたら、そこの角辺りから、様子を窺っているかも知れない、と思った。
案の定、たいした距離も行かないうちに、ふと、呼ばれた気がして友典は、ちらりと辺りを見渡した。
雅たちの科が、文化祭用に作り上げた観葉植物のグリーンオブジェの、隙間。
濃淡の様々な緑色の隙間から覗く、水色。
「…そんな所で…何を…なさってるんですか」
「だ…だって………なんで?」
半分、嬉しそう。
半分、泣きそう。
そんな目をした雅は、葉の隙間から覗き込んだ友典の手首を掴んで。
とりあえず隠れてください、と引っ張った。