日々共に一緒に笑おう
でも、と。
哲の寝顔を見ながら、思う。
「……しょうがない…なぁ」
私は、哲の足首を圧迫しながら、ねぇ哲、と声をかけた。
ねぇ、哲。
風邪引くよ?
私の掛け布団、返そうよ。
ベッドにお布団無いと、寝られないよ。
そっと、圧迫するのをやめても哲は、起きなかった。
実はちょっとこれ、珍しい。
哲はいつも眠りが浅いのか、割とすぐ、目を覚ます。
うとうとしてるからと思って、電気を消しただけで、起き上がったりする。
「てーつぅ~」
呼んでも起きないなんて、滅多にない。
私は、苦悶の表情で眠る哲の顔を、あからさまに覗き込んだ。
写メ……と。
一瞬以上は、頭を掠めた欲求は、危険なものだと覚えた。
そんなことしたら、この人は。
私の寝顔も撮るに違いないんだ…。