日々共に一緒に笑おう
翌朝、早くに目覚めたところからは、ちゃんと記憶がある。
私は何故か………いや、そういった経緯で、哲のベッドで寝ていて。
裸族なのか、いつもパンツ一枚で寝るらしい真ちゃんは、裸の肩を晒して、自分のパイプベッド。
哲は、床に……転がっていた。
「…………」
「……蜜」
起きたなら…どけ、と。
半分眠ったままなような哲にそう言われて。
私はひどく、取り乱した。
「………ご…ごめんなさい?」
「…その通り」
あわあわと哲のベッドから降りて、かわりに哲がよじ登るのを見届けてから、ふと開いた携帯に。
“10時になったら海に行くので支度すること”
と。
目の前で布団にもぐりこむ哲から、メールが来ていることに、気が付いた。
受信は、午前1時。
どうして急に海に行くのか、よくわからなかったけれど。
その日、私は。
海と山に挟まれた、父の生まれた土地を、初めて訪れた。
…どうして迷わずに私の実家にたどり着けたんだろう、この人たち怖い、と思いながら。
お母さん、お母さん、と。
やたら懐く真ちゃんに、完璧に引きながらも、哲は。
夕方、迎えにくるから、と。
ゆるりと、笑った。
……もうね、私。
お酒は飲まないようにしようと思うよ……。
色々、最悪だよ私…。
~終わり~