日々共に一緒に笑おう
鷹野がしぶしぶ出掛けて行ったあとに残された雅は。
緊張したような面持ちで、そっとリビングを覗いた。
「……おはようございます」
「…………ああ」
何をするでもなく、いつもの席に突っ伏すように座っている凱司の声は。
……とんでもなく暗く、低い。
「…コーヒー?紅茶?緑茶?」
「…………水」
「…お水、ですか……?」
顔を上げないままの凱司を、怪訝な思いで見つめながら、雅は。
グラスに氷と水とを、注ぐ。
「…あの…朝ごはんは…」
「………………いらねぇ」
「…いらねぇ…ですか……」
しゅん、と視線を下げた雅の差し出すグラスを受け取った凱司は。
単に機嫌が良くないだけというわけではないのか、悪いな、と、小さく呟いた。