日々共に一緒に笑おう
病院、美容院、スポーツジム、スーパーマーケット、コンビニ、役所、パン屋さん。
そんな辺りを、1日かけて、案内してもらって。
ほうほう、なるほど。
お洒落で可愛い店がいっぱいだね!
なんか楽しいね!
…でも高いね!!
「まぁ…安いとこもいっぱいあるから」
100均もいっぱいあるし、と。
哲は多分、笑っていたと思う。
家具を見て。
家電を見て。
私の不足がちな引っ越し予算は、必要以上に可愛いものに溢れたこの街に、大半が吸収されていった。
「あ」
「え?」
小さな小さな、ほんの2m四方程度しかない花屋の前で、珍しい輸入花を見ていた時。
哲が、声を上げた。
「……やーべ。5時に真也来るんだった」
「え」
真也って、あれよね、ギタリストの。
ワイルド系イケメンの。
………………
…つーか4時58分じゃん!!
ここどこ!!
2分じゃ帰れなくない!?