日々共に一緒に笑おう
「……お前…節操ねぇな…」
女なら誰でもいいのか、と呆れたように呟いた。
克己のグラスに、淡い淡い琥珀色を注ぐ。
しかし、よく食べる。
所狭しと並べられた料理の大半は克己の腹の中だ。
小さくカットされた、数種類のケーキにも次々と手を付けた克己は、ラズベリーソースのかかったチーズケーキを口に入れると、凱司の皿からそれだけを掠め取った。
「……美味いのか?」
「ん」
雅は、食事をしただろうか。
日付けが変わる頃にならないと、鷹野は戻らないはずだ。
特にイベント好きにも見えないし、クリスマスを楽しみにしているようには見えなかったが、周りを見れば、今ひとりで居ることがひどく不憫に思えた。