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「ぅ…はぁはぁ…ぃっ!!…はぁはぁ」

痛い。痛すぎる。

こう、下腹部を殴られてるような。

壁に沿ってなんとか歩いてるけど、地下にたどり着ける気配がない。

屋敷内はシーンとしていて人がいるような感じはないけど、こんなのろのろ歩きじゃあ見つかるのは時間の問題。

どうしよ…。

あたしは逃げれなくても良いから、琴美だけでも逃がそう。

その後、あたしがどうなっても構わない。

命に変えても絶対に守らなきゃ。

「璃音姉っ!!」

「琴美っ、遅くなっちゃってごめんね。。あのね、これから言う事よく聞いて。まず抜け出したら、ここは森の中のはずだからそのまままっすぐ進んで。そしたら広いところに出るから。出れたら、周りの大人の人に助けてって言うんだよ?で、大人の人にお姉ちゃんは、とか聞かれるかもしれないけど、知らないって答えて。お母さんはって聞かれたら、佳汰(ケイタ)の名前を言って。いい?」

「わ、分かった…」

何か言いたげだったけど、琴音は頷いた。

「偉いね。じゃあ、行こっか。」

周りに警戒しながら、地下を抜け出した。

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