最愛HONEY



「え…?」

「日付が変わるまで“男”友達と“2人で”会ってた…それだけわかれば十分だよ。」

「なっ…」


何それっ?

その言い方、まるで私が“浮気”したみたいじゃん。


そりゃ…

確かに、バイトが終わってからヤマトと会ったよ?

だって、話し足りないことがたくさんあったんだもん。友達だもん!

でも、場所はファミレスだよ??


「“今日は、久しぶりにゆっくり夕飯食べよう”って、時間まで指定して出て行ったくせに…」


うっ…。

それは…そうだけど。


今日は龍ちゃんがお休みだったから。

バイトの前に、張り切って用意して行ったけど…


「俺には何だかんだ文句言うくせに。自分のことは、全く無自覚だよな。」


気づけば、雑誌をどけて起き上がった龍ちゃんが、怖い顔でこっちを見ていた。


「お前はもう“俺の”なんだよ。」

「へっ…?」

「結婚した時点で、そう決まってんの。だから…」


え…?何コレ?

なんか、いつもの龍ちゃんじゃない。


怒ってるって言うより、不貞腐れてるって言うか…

子供みたい?


「“友達”と言えど、俺に黙って、男に会っちゃダメなんだよ」



これって…



“ヤキモチ”??


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