最愛HONEY
「信頼のおける“友達”なら、話したって大丈夫だろ?」
「え…?」
「それをバラすようなら、本当の“友達”じゃないと思うし。隠すのは、本当は“友達”だと思ってないからじゃないの?」
確かに…
私だって、親しい“友達”には、最初から龍ちゃんのことは話してる。
それは、その子たちを信用してるからで…
でも、ヤマトの場合は、信用できないから…とかじゃなくて、
“仕事”が絡むわけで、ヤマトに話すことで塾内に漏れる可能性だってあるわけだから……って、
それってやっぱり“信用”してないってことになるのかな?
だって、佐々木さんに対してはそんな心配したことないし…
私はヤマトのこと…
「“ヤマト”はさ、俺が見る限り、“友達”の秘密をバラすほど無神経な男じゃないと思うぞ。」
「へっ?」
「お前のことを“友達”だと思ってれば、の話だけど…」
……ん?
それってどういう意味?
首を傾げる私に、
「だから、言い訳を考えるよりも、正直に話したほうが早いってこと。」
さらっと言い放って。
「…つーわけで、俺は寝るから。」
龍ちゃんはさっさとリビングを出て行ってしまった。
……って、ちょっと!
「待って!私も一緒に寝る!」