最愛HONEY



「“消毒”完了」


満足気に笑いながら、私の唇を指でなぞる龍ちゃん。

ただでさえ、キスの余韻でボーッとしてるっていうのに…

そんな顔でそんなことされたら、思わずゾクッとしちゃうよ。


……ん?

待って。なんで、龍ちゃんの表情がこんなにはっきり見えるの?…ぅわっ!


「お前…すごい顔だな」


気がつけば、なぜか部屋の明かりがついていて…

龍ちゃんの顔だけじゃなく、泣き腫らした私の顔もしっかりと…

最悪だぁ。

恥ずかしすぎて俯いた私に、


「……泣くほど嫌なら、ちゃんと抵抗しろよ。」


ぼそっと呟いた龍ちゃん。


「なんで、そんなに無防備なんだよ…」


え…?


「お前は、隙がありすぎ。もっと“男”を警戒しろ!」


顔を上げれば、さっきとは打って変わって怖い顔で私を睨む龍ちゃんがいて…


「簡単に他の男に触らせてんなよ…」

「龍ちゃん…?」

「お前のココも、俺のものなんだから」


そう言って、指先で触れたのは、私の…


「み…見てたのっ??」


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