For Blue

えっ……ちょっ……


「ちょっと待ちなさいよ！！」


貴婦人の名を持つあたしとしたことが、つい感情的な声をあげてしまった。

でも失礼でしょ？単なるガキって！！
しかも呼び止めたのに男の子はこっちをちょっと見たたけで止まらないし。


「ガキなんて失礼じゃない！」


あたしは男の子の方へ向かって指さした。


「今はまだこんな姿だけど、今にあんたが腰を抜かすくらいの美女に変わるんだからね！」


男の子は目の端でいたずらそうに笑った。

可愛くない！でも、あたしにとって初めての下の人間との交流。
もっと話を聞いてみたいのが本音。
留まってもらいたいけど、それは門番としての本分に反するわ。
だから


「……だから、何回でもここに来なさいよね。」


男の子は一回手を振って見せた。




あたしの完璧な日常。
単調なだけじゃない、完璧なあたしの毎日。