For Blue
「お前、明日の満月祭出れるか?」
カイの問いにリオンは言葉を詰まらせる。
「いや……どうかな。レディ・ゲートの装飾品の納品が近いし、明日も工房に籠ることになると思うから」
「そっか、お前今回任されたんだっけ。すげえよな、まだ工房に入ってそんなに経ってないのにさ」
リオンははにかんだ。
「と言っても今回は少し飾りを追加するだけなんだけどね」
この工房の名前がbleu de jardineの中で知れているのは港の入口の門、レディ・ゲートの装飾のデザインからメンテナンスまで全て一任されているからである。
いつメンテナンスを行うかは門の化身、レディが決める。
そして今回、そのメンテナンスをリオンは任されていた。
「レディ直々のご指名だっけ?」
「そう。トパーズの耳飾りだって。マナの出迎えとかで普段世話になってるし、断れるわけが無い」
「相当なものを作らないと、どやさされるんじゃないのか」
「拳が飛んでくるかも」
二人は失笑した。まあ、とカイは言葉を続ける。
「夜は大丈夫だろ?最低でも9時頃なら」
「あ、中央広場のステージ?……エリカ目当てだ」
「当たり前だろ?大抜擢だ!一人でも沢山の観客を増やしてやりたいんだよな」
「ほんと、ベタ惚れじゃないか」
「うるせえ」
カイの問いにリオンは言葉を詰まらせる。
「いや……どうかな。レディ・ゲートの装飾品の納品が近いし、明日も工房に籠ることになると思うから」
「そっか、お前今回任されたんだっけ。すげえよな、まだ工房に入ってそんなに経ってないのにさ」
リオンははにかんだ。
「と言っても今回は少し飾りを追加するだけなんだけどね」
この工房の名前がbleu de jardineの中で知れているのは港の入口の門、レディ・ゲートの装飾のデザインからメンテナンスまで全て一任されているからである。
いつメンテナンスを行うかは門の化身、レディが決める。
そして今回、そのメンテナンスをリオンは任されていた。
「レディ直々のご指名だっけ?」
「そう。トパーズの耳飾りだって。マナの出迎えとかで普段世話になってるし、断れるわけが無い」
「相当なものを作らないと、どやさされるんじゃないのか」
「拳が飛んでくるかも」
二人は失笑した。まあ、とカイは言葉を続ける。
「夜は大丈夫だろ?最低でも9時頃なら」
「あ、中央広場のステージ?……エリカ目当てだ」
「当たり前だろ?大抜擢だ!一人でも沢山の観客を増やしてやりたいんだよな」
「ほんと、ベタ惚れじゃないか」
「うるせえ」